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テラヘルツ技術の歴史

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レーザー
テラヘルツ波の説明をするにあたって、レーザーの歴史をみていきます。

1957年4月、西澤潤一博士によって「半導体メーサー」というレーザーの世界初の特許が出願されました(1961年特許)。
名前のメーサー(MASER: Microwave Amplification by Stimulated Emission of Radiation)は、マイクロ波の増幅装置を
意味しますが、特許明細書には半導体のバンド間遷移に対応する赤外線の波長での発振について記載されています
ので、現在でいうところのレーザー(LASER: Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation)に他なりません。
半導体レーザーは固体結晶レーザーやガスレーザーよりも技術的に高度で、実際それらよりも遅れて実現されました。
それにも関わらず、世界初のレーザーの提案(特許)が半導体レーザーであるという事実は驚くべきことです。

1957年 西澤 レーザ、半導体レーザの提案(日本国特許)
1958年 西澤 タンネット(TUNNETT)ダイオードの提案
1963年 西澤 分子・格子振動によるテラヘルツ発振の提案
1964年 西澤・佐々木 収束性光ファイバ通信の提案(分散損失の消滅)
1965年 西澤 トンネル効果に伴う分子・格子振動によるテラヘルツ発振の提案
1968年 西澤 タンネットダイオードの実現
1973年 西澤 理想型SIT(ISIT;Ballistic SIT)のテラヘルツ動作の予測
1979年 西澤・須藤 半導体格子振動ラマンレーザの実現
1979年 西澤 タンネットダイオード 0.34 THzパルス発振
1983年 須藤・西澤 半導体格子振動ラマンレーザによるテラヘルツ差周波(12THz)発生
           1987~92年 西澤テラヘルツプロジェクト(ERATO)
                世界初のテラヘルツプロジェクト                  
1997年 須藤・西澤 半導体導波路によるラマン光増幅の実証
1999年 西澤 Ballistic SIT(電子無衝突SIT)の実現
2000年 西澤 テラヘルツ波による癌検診・治療への応用の可能性提案
2002年 西澤ほか GaP 掃引可変テラヘルツ波発生
2006年 西澤・田邉 ほか 半導体レーザによるテラヘルツ波のCW発振

テラヘルツ波
1963年に『電子科学』という雑誌に投稿した論文に、分子振動や格子振動を利用してこれをレーザーと同じ原理で発振
させることが提案されています。これらの振動の周波数は、光の周波数よりも1~2桁程度低く、現在「テラヘルツ波」
と呼ばれ、世界中で盛んに研究されている領域です。


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